●群馬県 万座周辺の取りこぼし掃討作戦Part1 (群馬県吾妻郡嬬恋村干俣周辺) 2012.10.14

万座の朝は早い
0700 朝食後活動開始

この滝の上にある変色域を目指す。

1. No.5 エネルギーを失いつつある硫黄泉
  4.5℃ pH2.17 EC0.78
ちょろちょろと硫黄泉が湧出 H2S濃度 0〜3ppm

 
ミニ白い滝を形成しているが美しさはない。像が男の裸じゃ、さらに下品二乗だな。
湧出のエネルギーが沢の上部に移動していると推測、大昔はここが活動な中心だったのでしょう。

2. No.3 はぐれ硫黄泉
 5.5℃ pH1.47 EC2.75
No.5と広範囲に析出物を形成している湧出箇所No.2の間に湧く硫黄泉 
H2S濃度1〜3ppm 

3. No.4 涸れた沢からちょろちょろ湧出する硫黄泉
  5.2℃ pH2.48 EC0.34
ここでは非常に薄い硫黄泉、オーラも弱い H2S濃度 0ppm 

**ネガティブコントロール**
涸れた沢上部の水溜まり
4.4℃ pH2.30 EC0.23


さらに前進、、、この風景は・・・少し嫌な予感

4. No.2 湧出量しっかり酸性硫黄泉
  5.4℃ pH1.70 EC2.37
余裕をこいて無警戒で析出物の凄いエリアに進むと
突然、小型H2Sガス検知器のアラーム(10ppm以上)が鳴る。一旦後退し、ここからはマスクを着用して調査活動
H2S濃度3〜50ppm 
酸っぱいが湧出直後の硫黄泉は実にうまい、泉質が生き生きしている。

5. No.1 湧出量しっかり酸性硫黄泉
  6.6℃ pH1.24 EC3.71
このエリアのボスキャラ 湧出口のH2S濃度はこの日Maxの103ppm
 RAE Systems Inc.  ToxiRAE 3 H2S (硫化水素用)
今回から実戦投入した小型ガス検知器 今までは検知管だったが精度の高さ、感度は話にならないくらい良い。

最近の地下変動で地獄帯が移動したことが想像付くひとコマ
 
以前は木々が茂っていた緑のエリアにH2Sガスを伴う硫黄泉が湧出し、有毒ガスで緑が失われ空間、まさに地獄絵図

※ 源泉口の周辺では強烈な硫黄スメルを放っている。そこらで嗅ぐ硫黄臭とは違って、
ワンランク高く、卵の腐った匂いが弱くなり酸っぱい匂いが追加された感じ
湯口から少し離れると安全圏でH2S濃度1〜5ppm
又、同じ場所でも低い位置よりは高い位置の方が濃度が薄く高低差1mでもガスの拡散を実験的に体感できた。
なので、浴びる時は鼻がグラウンド近くなるので注意が必要。

6. No.1、2の混合泉
 5.8℃ pH1.24 EC4.00 
滝で浴びる感覚、ちょっとインチキ。激冷たいので浴感は感じない。しかし青空の下の一湯は気持ちがいい。。H2S濃度0〜6ppm

 ←あらゆる汁気を感じると、お湯場の馬鹿力を発揮するじろさん

7. No.1 真ん中の沢
 10.7℃ pH2.38 EC0.74
特徴のない酸性泉

**ネガティブコントロール**
真ん中の沢 採取地点よりやや上部
9.6℃ pH3.25 EC0.22

脇から湧出のくされ硫黄泉
  14.6℃ pH3.19 EC0.63
硫黄の湯の華が少し岩についている。 俺には野良すぎ、ノーカウント。 後ろを振り返り、じろさんの姿が見えなくなると大体しゃがんで汲んでいる。又はなんかしている!?

8. 砂防ダムのヒューム管から湧出する硫黄泉
  9.6℃ pH2.80 EC0.36
薄い、匂いは弱いがしっかりとした析出物で頂き、プラス1 見た目重視です。

9. 斜面から長く細い白い滝
  17.7℃ pH2.58 EC0.57
高温ならば最高なのだが、源泉は冷たかった。荒々しくはない、素性のいい硫黄泉、自分好み


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エリア13
10. No.1 上沢
 10.8℃ pH1.94 EC0.85
強烈に酸っぱい酸性泉 H2S濃度0ppm

11. No.2 中沢
 9.1℃ pH0.89 EC16.78 
ちょろちょろではあるが超強烈に酸っぱエグイ酸性泉 H2S濃度0〜2ppm

 下沢は涸れていた。
次回は、最奥を突いてみたい。

 エリア13の全体像
活動が少し弱まっている印象だ

エリア12 中間点上部にある酸性泉の染み出し
 10.3℃ pH1.06 EC2.36
ノーカウント決定打不足  H2S濃度0ppm

エリア12
12. No.3
  9.1℃ pH1.24 EC4.53
エグ酸っぱい硫黄泉 インパクト強烈 H2S濃度 湯口付近で50〜80ppm 人物との対比はこんな感じ

13. 上部からの沢水の混合泉
 8.7℃ pH1.29 EC3.05 
全てがミックスされた沢水 周辺のH2S濃度5〜20ppm
ガス濃度と安全圏のキャリブレーションがまだ出来ていないので少しディフェンスラインを下げて浴びた。

※ この辺り、観察すると僅かに火薬が混じった様な匂い、周辺の岩などが赤茶けていることから
臭気ではH2SよりSO2(二酸化硫黄)の匂いが強いと推測される。
因みにこのガス検知器は、両者のガスを交差検出する。数値は検知器のH2S濃度で記録した。


草津・万座を攻め出した頃からずっと気になっていたエリア12、13の顔を
この眼で見る事が出来た。

10年越しの課題であった、禁断の”KV62”の扉をついにこの手で開いた。

そこは、、、、、、様々な色に輝く素晴らしい湯々が広がる空間であった。



14. 草津温泉 大滝乃湯 (群馬県吾妻郡草津町大字草津)  るるぶ日帰り温泉提示で800円→720円
 N/A
好きな煮川源泉利用だったと思う。煮川の湯よりは全体的に湯の力が弱く感じる。
体を洗う、温かい湯の有難みを実感、ただそれだけ
分析表の撮影も忘れる。集中力完全に切れた。

ただ、最近つくづく実感したことは、施設の温かい湯は本当に有り難い。
しかし、激冷たいがその場で浴びる、触れる湯と比べると草津の湯でも実に力が弱い。

冷たくても湧出口直は
劣化ナシだから、まさに生きている。弾けている力強い源泉なんです。


西野くん、大変お待たせしました。

では、浴びて下さい。

万座周辺の取りこぼし掃討作戦Part2へ続く

Ver.1.0  2012.11.03 アップデート
Ver.1.1  2012.11.06 一部修正、追記


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