●群馬県 万座周辺の取りこぼし掃討作戦Part2  (群馬県吾妻郡嬬恋村干俣周辺) 2012.10.27〜28

本来なら11/17、18を予定していたが
草津志賀道路が11/15〜冬季閉鎖になる事が判り
急遽、前回から2週間後、雪の降る前、スクランブルで
10/27(土)、28(日)佐藤じろさんと万座周辺の取りこぼし掃討作戦Part2を実施した。

2012.10/27(土) 濃霧前方視界50〜100m、曇りのち雨

万座の朝は早い
0730 朝食後活動開始

参考までにH2Sの濃度(ppm)を記載(眺めながらの大凡の数値)

1. エリア15 No.1 沢終点付近から湧出  H2S濃度0〜10ppm
   5.6℃ pH2.43 EC1.37 
湯量は少ないが、しっかりとしたパンチ力のある酸性硫黄泉
析出物で白い沢になっている。

2. エリア15 No.1の少し隣Aマーク  H2S濃度0〜10ppm
   5.6℃ pH2.50 EC1.38 
湯量ちょろちょろ、出どころはNo.1と同じかも

エリア14  H2S濃度0〜2ppm
   
必死に探すが汁気全くなし 
そのクセ、雰囲気だけは一人前に地獄、  完全に空振り。

※霧の中でも難なく作戦行動が取れるのは、GPSさま様です。

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行ってそうで行っていなかった、禁断のエリアの扉をぶち破る。

3. エリア5-10間にある 黒滝の湯  H2S濃度4〜50ppm Max126.4ppm

   

    25.0℃ pH8.60 EC1.81
斜面上部から目の粗い黒色pptを伴いながら流れている。
実際のpptは違う物質かも知れんが、分属試薬H2Sで第2属陽イオンを分離する定性分析のイメージだ。
強烈に酸っぱいと思いきや以外に中性味。
この滝見たら引けなくなった。半年後の調査まで我慢できる訳がない。
万座の隠れボスキャラ、ゲットだぜ!!

沢の雰囲気-1
  
ナショナルジオグラフィックぽい像。 夏場は気持ちいい冷鉱泉になるでしょう。このブルーアイに浸かりましょう。


4. エリア10 手前の白い湯  H2S濃度0〜20ppm

  33.8℃ pH1.43 EC7.85
この酸性硫黄泉もパンチ力しっかり万座らしい泉質だ。
湧出口直は酸味のインパクトが違う。

5. エリア10 黒い湯  H2S濃度0〜20ppm
    24.9℃ pH5.79 EC0.98
こっちは微粒子系の黒色pptありの硫黄泉

赤い石の沢
  10.7℃ pH3.64 EC0.42
上部から流れる沢水を測定。参考値  じろさんは何だか汲みたそうだったが、おいらはとっととスルーしてしまった。ゴメンナサイ。

6. エリア5-10 中間の沢  
(1) 沢全体の希釈硫黄泉

 8.7℃ pH2.67 EC0.87
沢に浸かると、底から湧いていて尻の一部だけは温かく感じる。
浴感はない。

(2) 白い湯溜まり
   21.3℃ pH3.31 EC1.26
冷たい手には温かく感じる21℃だが、浴びると余計寒く感じる。

(3) 黒い湯溜まり
     17.8℃ pH4.56 EC1.22
黒い湯系は比較的pHが高い傾向あるようだ。浴びる浴びる。

細かく観察すると川底のいたる所から湧いている。
もぅ、ややこしいから沢水希釈の硫黄泉でまとめた。

沢の雰囲気-2
 
怪しい箇所を一つ一つチェック、チェック

この沢はビジュアル的にもともて楽しい、天気の良い日に再訪したい。
有毒ガスの問題がなければとっくに遊歩道が出来ていると思います。

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7. 早蕨の湯 No.2 H2S濃度0ppm
  23.8℃ pH6.78 EC0.63  
確かに温かい泥水だ。硫黄泉系のpptもない。 代わりに枯葉プカプカ 印象弱い

8. 石楠花の湯 No.1 H2S濃度0〜5ppm
  43.4℃ pH1.15 EC8.29 
石楠花No.2 上部にある強酸味の湯
泉質も違うしドサクサに紛れてカウントしたいところだが、まとめて石楠花温泉とした。

9. 石楠花の湯 No.2 H2S濃度0ppm  再訪
   60℃以上 pH6.76 EC1.08 
こちらは中性味の湯 僅かに焦げ硫黄臭 濁りもない
ブルーシートとベニア板の湯船の残骸が残っていた。懐かしい風景だった。

10. 早蕨の湯 No.1  H2S濃度0〜5ppm
    58.0℃ pH6.22 EC0.69
焦げ硫黄臭細かい黒色ppt。 湯船で浸かってみたい一湯。未利用がもったいない。


11. タマゴザレ 通称 38の湯  
H2S濃度0ppm
   No.3 25.4℃ pH4.48 EC0.25    No.8 36.2℃ pH5.02 EC0.35   
なんじゃこりゃ! ?
No.8パイプからの湯は黄色〜黄緑色Tの硫黄泉、素性のいい湯だ。 あぁ〜幸せ〜♪


12. 万座温泉 豊国館 (吾妻郡嬬恋村大字干俣) るるぶ提示で500円→450円

  53.4℃ pH1.63 pH2.91
万座の温かい硫黄泉〜ぬくぬく。幸せ〜 H2S濃度 脱衣場0〜1ppm 内湯0〜2ppm
遊離H2S 109mg(平成21年分析表より)

万座温泉 空吹前駐車場で車中泊←完全に道の駅化

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2012.10.28(日) 曇り時々雨のち曇り

エリア識別不明
名無しの沼 青緑色に澄んだ沼
  6.5℃ pH4.41 EC0.24
地獄捜索中、藪こぎしていたら忽然と現れた国地理に記載の無い、綺麗な色の沼。 沼マニアならラッキーだが自分はちっとも興味なし
それより、この沼の水を何とかカウントできないかの気持ちで測定。一旦汲んでおいた。
帰りに↓地獄のおこぼれを拾えたので、下山後ぶん投げ。 

1. 名無しの地獄 H2S濃度0〜10ppm
   7.2℃ pH1.03 EC20.00以上
行きに汁気ナシでスルーした地獄帯
雨水と思ったがダメもとでpH計を差すと、ECが振り切れたので舐めると強烈酸味の硫黄泉だった。
ちょろちょろだが必死でサンプリングした。 (万座の変色域は全て確認するつもりでやって行きます)

2. 名無しの沢  H2S濃度0〜8ppm
   11.3℃ pH1.29 EC2.40
酸性硫黄泉
沢の下流から汲む。既にポジションは駐車場近く、何をやるにしてもここは完全に丸見え状態。刺激の無い様にとっとと退散。


散歩途中の像

ひと休み、ひと休み

熊池
 
気が付けば熊池に吸い寄せられていた。遠目 薄緑色の池 液データ未測定。 
当然カウント出来るレベルではない。根拠もない。
何も無いが、時と場合によっては熊池の女神さまが "ブルムベア温泉群" に導いてくれるかも・・・・

熊池から流れる岩が赤色の川
  8.6℃ pH7.95 EC0.16  参考までに測定
池の溜まりから流れると赤茶色の岩肌になる。

3. 熊池の上部にある小さい沼
     12.6℃ pH2.35 EC2.36 
ちょろちょろ出る素直な酸性泉 死んだ苔の状態から平成13年の地すべり以前、さらにはもっと昔、
温い酸性泉が比較的豊富に湧出し、奥草津にある穴地獄の様な雰囲気だったのでは想像した。

5. 万座温泉 万座ホテル聚楽 (吾妻郡嬬恋村大字干俣) 1000円
H2S濃度 脱衣場0ppm 内湯0〜4ppm(送風機全開) 外湯0〜17ppm←ここで電源Off
湯の詳細データは未測定 普通の酸っぱい硫黄泉
遊離H2S 272mg(平成15年分析表より)
露天風呂にのんびり浸かっていたら、持ち込んだ検知器のアラーム警報が突然鳴り出し慌てて電源を切った。
流石、遊離H2S日本一と言っているだけのことはある。

露天風呂の湯面に近い位置で大体20ppmと考え 0-5-20ppmレベルまで仮のキャリブレーションをイメージした。
今のところ送風機全開、開放的環境で20ppm位まで一般施設が営業できる範囲。

これからも施設で取れる限りデータを収集し、防毒マスクなしの安全レベルを精査したい。


Part3は来年雪が解けたら
来年は何泊、空吹で車中泊する事になるのだろうか・・・
極悪人ですが、、因みに空吹き前のトイレは感謝の気持ちで有料利用させて頂いています。

悪いことばかりやっている訳では御座いません、ただただ好奇心が強いだけなんです。
本当の地獄に行く前にもう少し、万座の地獄で遊ばせて下さい。

このエリアに特化してネチネチと頑張ります。

では、浴びましょう。

Ver.1.0  2012.11.12 アップデート
Ver.1.1 2012.11.17 一部修正


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