● 尾瀬北部地区の湧出調査+α  2018.10.27〜28

じろさんと標題の調査を実施してきた。

10/26(金)東北道下り線 夜行移動  栃木の道 横川パーキングで車中泊
10/27(土) 曇り後雨
天候と道路事情の関係でまずはじろさん推奨の+α部怪しい川床の沢を調査
0830 会津鬼怒川線 男鹿高原駅近くの空き地に止めスタート
 

<越路沢湧出群> (栃木県日光市越路沢)
歩き出し、沢を確認。読み通り1本くらはイケそうな感触を掴む。
 

赤い沢床を追いかけ上流へ

 毎度砂防ダム口の鉄汁 を確認するが識別出来る根拠不足でNG
ノーサンプル


↓↑の差
  透明な水を確認

赤い沢床がクリアになったところから部隊を降下させ慎重に周辺を調べる。と、、、
〇001 苔ポッカリ 酸性水
  10.2℃ pH3.18 EC0.53
無色透明酸味弱鉄味無臭
可愛い口からの湧水だ。
↓↑
ネガコン
(12.5℃ pH4.75 EC0.09)

 怪しい苔団地

〇002 白色泥染み出し地帯 酸性水
  12.2℃ pH3.24 EC0.31
無色透明微酸味鉄味無臭
↓↑
ネガコン
(11.5℃ pH3.99 EC0.11)
想定外の酸性水が現れたもんで細かくネガコンを取る。

林からの流れを追うと・・・
 穴だ。

〇003 鉱区跡穴からの廃水 酸性水
  11.6℃ pH2.66 EC1.12
無色透明酸味無臭
なんてこった。ここは旧鉱区だったのか !
後で調べたら越路(こしじ)鉱山と言う事が判った。
沢床が赤いのは鉱山排水じゃないの?なんて冗談を言っていたが本当だった。
こりゃたまげた。 そうと判れば探し方が変わってくる。

 穴集めの記撮

〇004 石ころ染み出し地帯 酸性水
 11.0℃ pH2.33 EC1.55
無色透明微酸味微鉄味無臭
現場の状況が判ってきた。
酸性水が沢水に触れると鉄pptが析出する仕組みの様だ。

しかし上記の酸性水が混ざって赤茶色に変色しても徐々に下流に行くと赤茶色が薄くなってくる。
でも、、、下流は派手に赤い・・??
色が付いているところを慎重に確認していくと
上から流れ込む埋設水路の先が着色元の様だ。


上がって水路の先を追うと、色が弱い。
うーん・・・どこだ??

〇005 四角水路内第一繋ぎ目からの湧出 酸性水
  10.5℃ pH1.98 EC3.14
無色透明強酸味薬品臭
まさかのここかい !? コイツが隠れボスキャラだ。
この湧水は意図的なのか偶然なのかは謎だが

  とんでもパンチ力のある液体だ。


沢床の大半を染めているのはコイツが犯人だった。
因みに第二、第三継ぎ目からの湧出はない。
地味な汁だが、越路沢湧出群はストリー性があってコンタクトした時は感動モノだった。
じろさんのナイスな眼力です。

 

1100 駐車位置に戻り終了。
----------
〇006 羽塩沢鉱泉 (福島県南会津郡南会津町)
  22.8℃ pH4.92 EC0.61
無色透明無味微温泉臭
これは完全に盲点を突かれ一湯だ。よく抜け道で通過しているのに全く気が付かなかった。
天気の良い時、単独で浴びたい湯。再訪を決意した。
情報提供:藤澤さん 電話で完璧なご案内有難うございました。


-----------
<黒沢鉱山跡湧水群>  (南会津郡只見町黒沢)
 ぼーぼー地帯を掻き分けて
鉄汁の流れを追うと

〇007 藪の中弱い染み出しNo.1 鉄汁
  13.1℃ pH3.45 EC0.40
無色透明微鉄味無臭  頼んでいないのに溜まりがあったから仕方なくやる。

〇008 藪の中弱い染み出しNo.2 鉄汁
 13.3℃ pH3.36 EC0.36
無色透明微鉄味無臭 パスできるレベルかも。

〇009 藪の中弱い染み出しNo.3 鉄汁
 12.6℃ pH3.88 EC0.33
無色透明微鉄味無臭 ちょー怪しすぎる。
この時期まだ草ぼーぼー地帯で全体が見回せない。
やはり雪解け後がベストか

※ズリ山周辺に湧出はなかった。
 


後日辺りをアースで確認すると怪しいブツが・・・再調査が必要だ。卒業ならず。
------------
〇010 滝沢鉱泉 滝沢天然炭酸水汲み場 (大沼郡金山町滝沢)
  13.3℃ pH4.63 EC0.10
無色透明微炭酸味無臭
道路より少し下った角に地味にある。

〇 大塩温泉 共同浴場 300円 再訪 (大沼郡金山町大塩休場)
源泉名 大塩温泉第四源泉 
Na-塩化物・炭酸水素塩泉 溶ガスCO2 949.0mg  総計9.908g/kg  H24年
  38.5℃ pH6.14 EC16.02

 
無色透明塩>炭酸>鉄味微鉄臭 弱い泡付のふわツル感
冷えた体には誠にありがたい。生き返る〜
施設はリニューアルしていた。

〇 大塩鉱泉 大塩天然炭酸水 炭酸場 再訪 (大沼郡金山町大塩上ノ山)
  測定のみ 15.0℃ pH9.15 EC0.11
ノーサンプル

 

清めの湯
× 見保養センター ひとっぷろ町湯 500円 (只見町大字只見字新屋敷下)
 脱衣場に分析表がないからイャな予感がしたが
扉開けたら、、、まさかのバスクリーン添加のバッタもん。
非温泉の温浴施設でした。測定N/A
調べていりゃ防げていたんでしょうけど、見事に地雷を踏みました。
※2011年7月29日の新潟・福島豪雨災害で源泉施設が故障して
現在温泉は使用していないそうです。(Webページより)

移動して
奥只見レクリェーション都市公園大湯地域で車中泊
明日の尾瀬北部に調査に備えます。
---------------
10/28(日) 晴れ
風景は洋風白川郷的、トンネルを抜けたらそこは桃源郷・・・絵になっていた。
 
そもそも国道352福島県側 御池から小沢平までが終日通行止めの為
大迂回を余儀なくされた事で、ここでの車中泊となった。
新潟県側だと銀山平から小沢平まではとんでもくでくで道でのアクセスとなる。
泊場から小沢平まで≒1時間半位だったかと・・・・

 

ラッキーな事に県境の金泉橋の柵は簡易的でオープンだったのでパスして
車で小沢平Pまでちゃっかりアクセス≒2キロの歩きを省けたのは助かった。
0900 小沢平Pからスタート

 

 

 

 川床が白い着色の沢に到着。

 
渋沢温泉小屋があったところは更地になっていたが井戸は残っていた。これは中継升か?

<渋沢鉱泉群>  (福島県南会津郡檜枝岐村)
〇011 宿跡の奥の湧出 鉄汁
  22.2℃ pH6.65 EC2.39
無色透明弱鉄+重い硬水味微鉄臭

 帰りに下の溜まりで押さえる。

〇012 旧露天の源泉? 鉄汁
 24.7℃ pH6.59 EC3.17
無色透明弱鉄+重い硬水味微鉄臭

 
泥のかき出し工事をすればもっと快適な露天になると思うが溜まりで強引にやった。

 
さぁ、次は川床が白くなる元を確かめる。
ネガコンを置いて
(9.1℃ pH7.56 EC0.74)

怪しい踏み跡を頼りに渋沢大滝へ流れを追う。
途中で川床がクリアーになった事を確認。
それより先は用がないので戻る。滝屋じゃないからもちろん滝見学はパスだ。

 

湧出元はそこから下流との間にあると言う事になる。
決定的な証拠がないまま、小屋跡近くまで戻ってしまった。
これはいったい・・・肝心要の合流部分は深みがあり突破できない。
 
困った。現物確認は諦めるとして
過去の経験等を含め推測すると析出痕は硫黄を想像させる匂いが全く無い事から
硫黄ではなく主組成はCa分と考えた。
Caを多く含む支沢水が本流と混ざり合い化学変化を起こし又はその逆で白色pptを析出する仕組みでないかと思う。
硫黄泉の沢ではない。

〇013 岩陰染み出し 鉄汁
  25.5℃ pH6.42 EC3.36
無色透明弱鉄味微鉄臭

〇014 岩の下染み出し 鉄汁
  12.2℃ pH6.75 EC2.39
無色透明弱鉄味微鉄臭

取りあえず全体を押さえる意味で苦し紛れの
〇015 溜まり浴 大混合泉沢水
  8.7℃ pH7.48 EC0.75
無色透明無味無臭
マジ冷たい。

コイツがえらく温かく感じた。
〇016 左岸深み手前壁面染み出し 鉄汁
  25.3℃ pH6.35 EC2.46
無色透明弱鉄+重い硬水味微鉄臭

 有難や有難や。

〇017 未利用中継升? 湧出元?
 17.0℃ pH6.51 EC2.59
無色透明微鉄味微鉄臭 微ツル感
未利用だから怒られないと思うんですけど
拾ったどれかの引き湯かも知れないが、念の為確保しておく。


升汁を拾ってから沢に戻り

  折れ橋までトラックを繋げる。

 


1450 小沢平P着 終了。
車があって助かった。

  尾瀬北部トラックログ

ぐでんぐでん道を戻りながら
途中の沢で
〇018 原沢 鉄汁
 

  13.4℃ pH7.71 EC0.02
無色透明微鉄味微鉄臭

 ビューティーポイント記撮を楽しみながら



- 赤沢
  汁気なし
------------------
仕上げの湯
〇 銀山平温泉 白銀の湯 650円 (新潟県魚沼市下折立)
源泉名 丸太沢源泉
アル単泉  総計166.2g/kg  H28年
  39.9℃ pH8.22 EC0.20
無色透明無味無臭+微塩素臭 微ツル感
プラコン時代に浸かって以来だか、こんなおとなしい湯だったけ・・・

 
露天の小さい浴槽が辛うじて個性が残っていた。 (じろさん側)

※温泉小屋と元湯山荘が残っているので尾瀬は再訪予定となるが出来るなら福島県側から入りたい。

関越道上り線 谷川岳PAでお土産用の水を残りのペットに汲む
 13.8℃ pH8.30 EC0.00

では、浴びましょう。

                                        2019.01.06 アップデート


Back Home