●栃木県奥鬼怒の取りこぼしフォロー+α  2020.12.12〜13

栃木県奥鬼怒の取りこぼしフォロー+α を2020.12.12〜13にじろさんと実施してきた。

東北道下り線を夜行移動→女夫渕駐車場で車中泊
メインは長年目の上のコブ的な存在だった手白澤温泉の処理ですが
道中鬼怒川沿い遊歩道を歩きながら資料を元に取りこぼしのフォローをした。

12/12(土) 晴れ時々曇り
鬼怒川 奥鬼怒温泉群の温泉調査 (栃木県日光市川俣)
0930 女夫渕駐車場発



【カッタテ地区左岸】
カッタテの滝温泉
・左岸下部岩の割れ目湧出+上部からの混合泉
   49.8℃ pH7.49 EC3.79
無色透明弱塩味微硫化水素臭 ツル感
先人の作品があり有難く浸かる。

・左岸上部岩盤割れ目湧出
  60℃以上 pH7.15 EC3.88
無色透明弱塩味微硫化水素臭
溜まりはあるが熱すぎて浸かれない。

・コンクリート塊からの4本出し 奥-25?
 
向かって左から
(1) 22.8℃ pH7.56 EC0.55
(2) 25.7℃ pH7.18 EC0.97
(3) 26.0℃ pH6.87 EC0.97
(4) 23.4℃ pH6.76 EC0.54
ほぼ無色透明無味無臭ではあるが穴別に個性のある湯が出ている。
目立つしこれは有名な浴びスポ、みんな浴びていますね。
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【コンクリートブロック地帯湧出群】
・ブロック底面
    (1) 43.4℃ pH6.37 EC2.43
無色透明微塩味弱硫化水素臭 ツル感

通称 : かまぼこ@
  たこ焼きもあればかまぼこもあるのだ。

・ブロック側面下部
  (2) 30.7℃ pH7.33 EC1.77
無色透明微鉄塩味無臭 ツル感

通称 : かまぼこA


・ブロック帯上流はぐれ汁 (奥の砂防ダム手前)
  (3) 40.5℃ pH6.75 EC2.50
無色透明微塩味弱硫化水素臭
はぐれスライム的、でも素性は良い硫黄泉。
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ここから砂防ダム下へ
・岩下染み出し@
  (4) 43.9℃ pH6.87 EC2.56
無色透明微鉄塩味微鉄臭

・岩下染み出しA
(5) 40.6℃ pH6.97 EC2.46 
無色透明微鉄塩味微鉄臭

・岩下水中湧出
(6) 43.5℃ pH6.53 EC2.32
無色透明微玉子塩味微硫黄臭
再訪したら浸かりたい。

・びろびろ鉄析出物地帯@
  (7) 40.1℃ pH6.86 EC2.57
無色透明弱鉄塩味微鉄臭

・びろびろ鉄析出物地帯A
(8) 40.5℃ pH6.85 EC2.71
無色透明弱鉄塩味微鉄臭
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・はぐれ溜まり汁
  (9) 31.6℃ pH7.32 EC2.11
無色透明無味無臭
ミニ露天状態ではあるが整備に時間が掛かりそうだからパスした。
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右岸を確認しながらカッタテの滝上部まで戻る感じで以下を捉えた。
【カッタテ地区右岸】
・カッタテの滝上部右岸ポケット 露天手前ブランチ
  21.7℃ pH8.05 EC2.05
無色透明無味無臭

・カッタテの滝上部右岸ポケット 隠し露天 奥-18?
    45.7℃ pH6.75 EC2.78
無色透明塩鉄味弱温泉臭 ツル感
送湯パイプの一本が切れており、ご丁寧に露天に注ぎ込まれ絶妙な温調されている。
パイプが無ければこの露天は成立しない。
地上部隊を投入しない限り出会う事ができなかった。

 再調査をして良かったと実感したラッキーな一湯。
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支沢 たらぬき沢を越えた先の
・鉄析出物びろびろ地帯 奥-38 再訪
  35.3℃ pH7.04 EC2.85
無色透明弱鉄土類系味微温泉臭

前回は9月に遊歩道を歩いたが景色が全然違う。
9月に見えていなかったものがガンガン目に飛び込む感じ。
こんなにハッキリ現れるのねん。

・通称 : ひょうたん露天 奥-41
  53.6℃ pH6.27 EC3.57
無色透明弱塩味弱硫化水素臭 ツル感。
解放感、香り、源直からのピュアな硫黄泉を楽しめる湯だまり。
遊歩道直下ではあるが問題なくヤレるが増水したら一発で消滅しそう。

 
溜まりは全力でヤリまくる。

× 奥-44 存在不明

1440 加仁湯分岐

ペース配分を間違えた。宿はまだ先なのにここからの登坂はキツイぜ。

手白澤温泉手前で地熱調査の試掘現場あり
湯気がもうもうと上がっているから、ある程度熱源に辿り着いていると考察した。



1540 手白澤温泉着
○ 手白澤温泉 宿泊2食付 料金B設定17800円/人 (日光市川俣)
源泉名 兵次郎の湯 
単純硫黄泉  総計 624mg/kg  平成9年
・露天
  48.9℃ pH7.12 EC0.52

・内湯
  38.9℃ pH7.19 EC0.43
無色透明無味微焦げ的な硫黄臭 浴槽でちらちらと白色の湯の華舞い ツル感。
若干内湯の方が薄い。
分析表が古い状態ではあるが脈々と当時のスペックを維持し湧出しているのであろう。
この目で源泉を確認したかったが頑固オヤジに拒否られた。残念。
地熱調査の影響がなければいいんだけど・・・拒むのはそこだと思うぞ。
GoToのさなか衝撃的な宿泊費、強きの経営スタイルに脱帽。
しかし、噂通り食はグッド。内湯はみょーに寒いが館内は温泉水が張り巡らされ
寒さは一切感じない快適空間。テレビは置かれてないものの
宿泊部屋数も制限しており落ち着いた高級山小屋だった。次回は手もみで利用してみたい。

  夕食タイム

 

 

12/13(日) 雪→移動で晴れエリアに
 朝食


1000 チェックアウト後に
気になっていた玄関前にあったパイプ垂れ流しを確認。
 熱循環の排水らしいが
・太いパイプ
40.5℃ pH7.38 EC0.34 薄い硫黄泉
・細いパイプ
32.6℃ pH7.58 EC0.20 薄い硫黄泉
・湧水 (ネガコン)
16.8℃ pH7.63 EC0.07 癖がない美味しい水
うーん・・・しまった! 節約作戦ならばここで汲めば良かったかもと考えたが
奥鬼怒4湯は泊で収集したいから、結果オーライとする。

× 東電リニューアブルパワーの地熱調査井
24時間操業、背後を突く手も検討したがパスした。少し後悔。

○ 日光澤温泉 500円 再訪 (日光市川俣)


・上部露天
源泉名 日光沢温泉(D)・千枚岩源泉 混合泉
Na-塩化物・炭酸水素塩泉 総計 1.150g/kg  2019年
  42.3℃ pH6.76 EC1.57
無色透明少し硬水味微温泉臭

・下部露天
源泉名 日光沢温泉(C)・日光沢温泉(E)源泉 混合泉
含S-Na-塩化物泉 総計 2.534g/kg  2019年

  
左 53.7℃ pH5.96 EC3.68  右 49.4℃ pH6.12 EC3.59
共に無色透明微塩味弱硫化水素臭→浴槽で薄い白水色濁り フワツル感 
ひょっとしたら2本出しの口は(C)と(E)それぞれなのか。
再訪ではあるが新規で2019年モノの分析表ゲットはプラス材料。


内湯はさらに別源泉。宿泊で始末しなければならないが
受付のあんちゃんのオーラー如何せんよろしくない。
風呂はいいんだけど、取り残した内湯が無ければ関わりたくない宿だ。

 

日光澤温泉の奥にある源泉を確認。
奥-40、奥-42存在確認のみ、漏れなし。
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帰り道
・前日光澤温泉 前回確保済
旧石垣下から染み出し
測定N/A 湯は健在。
  
ちょろちょろではあるが濃い食塩硫黄泉

・新たに整備された擁壁パイプ口@ 通称:アベック
 
(1) 18.0℃ pH8.19 EC0.60
(2) 18.4℃ pH7.82 EC0.61
無色透明無味無臭
パスを考えたが辺りに雪がない。
降りる場所がないから大回りで接近確保した。季節ものかも。

・新たに整備された擁壁パイプ口A 通称:三兄弟

(1) 18.2℃ pH7.69 EC0.53
(2) 18.7℃ pH7.54 EC0.53
(3) 20.6℃ pH7.41 EC0.66
無色透明無味無臭
一個つ分けたら稼げまっせ。

・パイプエア抜きバルブ開放抜き取り 奥-26?
 37.3℃ pH6.31 EC2.19 
無色透明細かい白色湯の華付微Ca味硫化水素臭
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 八丁の湯過ぎたら青空が広がる。

 ちらり何かびろびろが見えた。

【ぬる湯源泉地区】
・テスト井からの自噴 奥-27 
  33.9℃ pH6.33 EC2.45
ほぼ無色透明弱塩味弱硫化水素臭
実に素直な素性の良い硫黄泉。溜まりが無いのが残念。エビデンス通り。
新緑の季節では見つけるのに相当苦労しそうな位置あるが
この時期は白いびろびろが強烈アピールで簡単にコンタクト。
地区的にも分けれる。こいつはデカい一湯だ。
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・怪しい染み出し 強引に奥-43に結び付ける。
 12.4℃ pH7.40 EC0.97
無色透明無味無臭
↓↑
ネガコン沢水
6.1℃ pH7.87 EC0.15
昔はあったが埋没し今は染み出し程度と判断。ECが振れてるしOKとした。

 
1530 駐車場着
飯屋もやってなく走りながら川治ダムで流れ解散。



仕上げの湯
○ 東照温泉 旅籠福田屋 500円 (日光市大渡)


源泉名 東照温泉
アル単  総計 0.7301g/kg  平成22年
  44.0℃ pH7.82 EC0.88
無色透明微甘玉子味微硫黄臭 ツル感
締めには癖がなくて持ってこいの湯、夕方から500円になるのは助かる。
食堂の唐揚げが美味そうだった。

藤澤さんから頂きました資料が威力を発揮し大変役に立ちました。情報共有の計らいに感謝致します。

では、浴びましょう。

                                        2021.01.10 アップデート
                                        2021.01.16 一部修正、追記


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